NEWS
NEWS
お知らせ
未精製油の種類一覧|食用油の特徴と選び方を紹介

「毎日の食事に使う油だからこそ、原料や製法にもこだわって選びたい」
そんな方がオイルを選ぶときに目にすることがあるのが、「未精製油」という言葉です。
一般的な精製油が、原油から不純物や色、においなどを取り除くための精製工程を経て作られるのに対し、未精製油はそうした精製工程を行わない、または限定的な処理によって仕上げられた油を指します。
そのため、原料となる植物が持つ色や香り、風味などが残りやすく、油そのものの個性を楽しめることが特徴です。
一方で、油の種類によっては酸化しやすかったり、保存方法に注意が必要だったりと、精製油とは異なる性質もあります。
この記事では、未精製油とはどのような油なのか、精製油との違いやメリット・デメリット、亜麻仁油やオリーブオイル、えごま油など代表的な油の特徴、選び方や使い方までわかりやすく紹介します。
未精製油とは?
未精製油(みせいせいゆ)とは、一般に、原料から油を取り出したあと、脱酸・脱色・脱臭などの本格的な精製工程を行わず、ろ過など比較的少ない工程で仕上げた油を指します。
植物油は、種子や果実などから圧搾や抽出によって油を取り出します。
その後、用途や品質に応じてさまざまな精製が行われますが、未精製油ではこうした処理をできるだけ抑えることで、原料由来の色や香り、風味などを生かします。
未精製油のなかには、「コールドプレス(低温圧搾)」と呼ばれる方法で作られるものもあります。これは、植物の種子や果実などを加熱せずに搾る方法で、亜麻仁油をはじめ、原料の風味を生かした油づくりで採用されています。
ただし、「未精製」と「コールドプレス」は同じ意味ではありません。
「未精製」は搾油後にどのような精製を行ったか、「コールドプレス」は主にどのように油を搾ったかを表す言葉です。
この違いを知っておくと、食用油の商品表示や製法を理解しやすくなります。
低温圧搾法とは?コールドプレス製法の特徴やメリットをわかりやすく紹介
未精製油と精製油との違い
未精製油と精製油の大きな違いは、油を取り出した後にどの程度の精製工程を行うかにあります。
一般的な食用油には、原料から取り出した油に脱ガム、脱酸、脱色、脱臭などの工程を施し、風味や色、保存性などを整えた精製油が広く使われています。
一方、未精製油はこうした精製工程を行わない、または限定し、原料由来の風味や色などを生かして仕上げます。
| 項目 | 未精製油(コールドプレスなど) | 精製油(一般的な食用油) |
| 油の取り出し方 | 圧搾など。コールドプレスによるものもある | 圧搾や抽出など、油によって異なる |
| 精製工程 | ろ過など比較的少ない工程で仕上げる | 脱ガム、脱酸、脱色、脱臭などを行う |
| 風味・色 | 原料由来の香りや色が残りやすい | 色や香りが抑えられ、クセが少ない |
| 成分 | 原料由来の微量成分が残るものがある | 精製によって一部の微量成分が減少することがある |
| 特徴 | 原料そのものの個性を楽しみやすい | 品質が安定し、幅広い料理に使いやすい |
精製油は、色や香り、遊離脂肪酸などを取り除くことで、クセが少なく、幅広い料理に使いやすい油に仕上げられています。
一方、未精製油は精製工程を抑えることで、原料となる植物が持つ香りや色、風味などが残りやすいことが特徴です。
どちらが一律に優れているというものではなく、油の種類や製法、それぞれの特徴を理解して用途に合わせて選ぶことが大切です。
未精製油の4つの特徴
未精製油には、精製油とは異なる特徴があります。

1.原料由来の成分が残りやすい
精製工程を抑えているため、油の種類によっては、ビタミンEやポリフェノールなど、原料に由来する微量成分が比較的残りやすい場合があります。
ただし、含まれる成分や量は原料や製法によって大きく異なります。
また、オメガ3などの脂肪酸については、「未精製だから多い」というものではなく、もともとの原料が持つ脂肪酸組成によって大きく異なります。
2.原料本来の香りや風味を楽しめる
未精製油の大きな魅力の一つが、原料となる植物それぞれの個性を感じられることです。
ナッツのような香り、ほのかな苦味やコクなど、油によって風味はさまざまです。
そのまま料理にかけたり、パンにつけたり、ドレッシングに使ったりすることで、調味料のように油そのものの味わいを楽しむことができます。
3.精製工程が少ない
未精製油は、脱色や脱臭などの精製工程を行わない、または限定して仕上げられます。
そのため、原料から搾った油の特徴をできるだけ生かした製品を選びたい方にとって、一つの選択肢となります。
なお、「未精製=保存料や添加物を使わない」「未精製=オーガニック」という意味ではありません。 添加物の使用や有機栽培かどうかは、それぞれの商品表示を確認する必要があります。
4.油ごとの個性を楽しめる
未精製油は、原料や製法によって色や香り、味わいに違いが現れやすいことも特徴です。
オリーブ、亜麻仁、えごま、胡麻など、原料によって風味は大きく異なります。また、同じ種類の油でも、品種や産地、収穫時期、搾油方法などによって個性が生まれることがあります。
それぞれの特徴を知り、料理や好みに合わせて使い分けることも未精製油の楽しみ方の一つです。
未精製油の4つのデメリット
未精製油には原料由来の風味や色を楽しめる一方、油の種類や製法によっては、保存や使い方に注意が必要なものもあります。
1.油によっては酸化しやすい
油の酸化しやすさは、精製・未精製だけで決まるものではなく、含まれる脂肪酸の種類や製造方法、光・空気・温度などの保存条件によって大きく異なります。
特に、α-リノレン酸などの多価不飽和脂肪酸を多く含む亜麻仁油やえごま油は酸化しやすいため、光や空気、高温を避けて扱うことが大切です。
また未精製油では、精製によって取り除かれる遊離脂肪酸や酸化生成物なども残るため、酸価(AV)や過酸化物価(POV)といった数値が精製油より高く現れる場合があります。
そのため、これらの数値だけで精製油と単純に比較するのではなく、油の種類や製法、保存状態なども含めて品質を評価する必要があります。
2.保存方法に注意が必要
保存方法は油の種類によって異なります。
特に酸化しやすい亜麻仁油やえごま油などは、開封後はしっかりとフタを閉め、冷蔵庫で保存するなど、商品の表示に従って適切に保管することが大切です。
一方、すべての未精製油に冷蔵保存が必要なわけではありません。オリーブオイルなどは低温で白く濁ったり固まったりすることもあるため、それぞれの油に適した方法で保存しましょう。
開封後は賞味期限だけでなく、メーカーが推奨する保存方法や使用期間を確認することもポイントです。
3.香りや風味に好みが分かれる
未精製油は原料由来の香りや味わいが残りやすいため、その個性が魅力である一方、好みが分かれることもあります。
例えば、エキストラバージンオリーブオイルには苦味や辛味を感じるものがあり、ごま油やココナッツオイルなどにも、それぞれ特徴的な香りがあります。
料理との相性や好みに合わせて選ぶことが大切です。
4.加熱調理に向かない油もある
油が加熱に適しているかどうかは、精製・未精製だけではなく、その油の脂肪酸組成や製法などによって異なります。
特に亜麻仁油やえごま油はα-リノレン酸を多く含むため、炒め物や揚げ物などの高温調理には使用せず、そのままかける、つける、または調理後の温かい料理にかけるといった使い方が適しています。
一方、オリーブオイルなど、未精製でも料理に加熱して使用される油もあります。
「未精製油=加熱できない」と考えるのではなく、それぞれの油に適した使い方を確認しましょう。
食用の未精製油の種類
未精製油には、原料や製法によってさまざまな種類があり、風味や脂肪酸組成、適した使い方も異なります。
ここからは、代表的な食用の未精製油について、それぞれの特徴を紹介します。
亜麻仁油

亜麻仁油(アマニ油)は、亜麻の種子から搾られる油です。脂肪酸の中でも、n-3系脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含むことが大きな特徴です。
α-リノレン酸は、体内でつくることができず、食事から摂取する必要がある必須脂肪酸の一つです。
亜麻仁油は酸化しやすいため、炒め物や揚げ物などの高温調理には使わず、そのまま料理にかけたり、つけたりして食べるのがおすすめです。お味噌汁などの温かい料理にも、調理後にかけて楽しむことができます。
風味は製品によって異なりますが、未精製の亜麻仁油では、亜麻種子由来の香りやコクを感じるものもあります。
亜麻公社こだわりの未精製・一番搾り亜麻仁油
亜麻公社では、北海道で栽培された亜麻の種子を圧搾し、脱色や脱臭などの精製を行わずに亜麻仁油へ仕上げています。
搾油後の油は、ろ過が終わるまで一貫して冷蔵管理。低温で静置した後、澄んだ上澄みを丁寧に取り分けてろ過し、製品化しています。
製造後も冷蔵で保管し、お客様のお手元までクール便(冷蔵)でお届けしています。
えごま油

えごま油は、シソ科の植物「えごま」の種子から搾られる油です。
亜麻仁油と同じく、n-3系脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含むことが特徴で、脂肪酸組成という点ではよく似た油です。
一方、原料となる植物はまったく異なり、製品によって香りや味わいにも違いがあります。
亜麻仁油と同様、α-リノレン酸を多く含むえごま油は高温調理を避け、そのまま料理にかけるなどの使い方が一般的です。
エキストラバージンオリーブオイル

エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの果実から機械的な方法で取り出され、一定の品質基準を満たしたオリーブオイルです。
主な脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸です。
果実由来のフルーティーな香りや、品種によっては苦味や辛味を感じられることも特徴です。
そのままパンにつけたり、サラダやパスタ、スープの仕上げに使ったりするほか、加熱料理にも幅広く利用されています。
ごま油

ごま油は、ごまの種子から作られる油です。
一般的な茶褐色のごま油は、焙煎したごまを圧搾することで、独特の香ばしい風味を引き出しています。
一方、焙煎していないごまから作られる生搾りタイプのごま油は、色や香りが穏やかで、料理の風味を大きく変えにくいことが特徴です。
炒め物や揚げ物、料理の仕上げ、お菓子づくりなど、種類によって幅広い用途に利用できます。
ココナッツオイル

ココナッツオイルは、ココヤシの果肉から作られる油です。
脂肪酸の多くを飽和脂肪酸が占めているため、温度が低くなると白く固まり、温度が上がると液体になる性質があります。
精製を抑えたバージンココナッツオイルには、ココナッツ特有の甘い香りや風味が残っています。
トーストやお菓子づくりのほか、カレーなどココナッツの風味を生かした料理にも利用できます。
アボカドオイル

アボカドオイルは、主にアボカドの果肉から作られる植物油です。
オリーブオイルと同じく、主な脂肪酸はオレイン酸で、未精製タイプでは緑色を帯び、アボカド由来の風味が感じられるものもあります。
サラダやパンなどにそのまま使うほか、料理にも幅広く利用されています。
精製タイプと未精製タイプでは色や風味、適した使い方が異なるため、商品表示を確認して選びましょう。
参考:Dr.クロワッサン 「油」で健康になる! 油の働きを知って味方につければ、もっと健康に!
用途別おすすめ未精製油

「種類が多くて、どれを選べばよいかわからない」という方は、含まれる脂肪酸や風味、使いたい料理などから選んでみましょう。
未精製油は、原料によって脂肪酸組成や香り、味わい、適した使い方が異なります。それぞれの特徴を知ることで、毎日の食事にも取り入れやすくなります。
n-3系脂肪酸を摂りたいなら
n-3系脂肪酸を含む油として代表的なのが、亜麻仁油やえごま油です。
これらの油には、n-3系脂肪酸の一つである「α-リノレン酸」が多く含まれています。
α-リノレン酸は体内でつくることができず、食事から摂取する必要がある必須脂肪酸です。
亜麻仁油やえごま油は高温調理には使わず、サラダや納豆、ヨーグルトなどにそのままかけたり、調理後のお味噌汁やスープなどに加えたりするのがおすすめです。
料理の風味を楽しみたいなら
油そのものの香りや味わいを楽しみたい方には、エキストラバージンオリーブオイルやごま油などがあります。
エキストラバージンオリーブオイルは、品種や産地によってフルーティーな香りや苦味、辛味などさまざまな個性があります。
ごま油は、焙煎したものでは香ばしい風味が特徴的です。
料理に少量加えるだけでも風味が変わるため、油を調味料の一つとして楽しむことができます。
お菓子やエスニック料理に使うなら
ココナッツ特有の甘い香りを楽しめるバージンココナッツオイルは、お菓子づくりやトースト、カレーなどとの相性がよい油です。
気温が低くなると白く固まる性質がありますが、これはココナッツオイルに飽和脂肪酸が多く含まれているためで、温度が上がれば再び液体になります。
生食にも料理にも使いたいなら
エキストラバージンオリーブオイルやアボカドオイルなどは、そのまま料理にかけるだけでなく、さまざまな料理にも利用されています。
未精製油でも加熱に使えるものと、高温調理を避けた方がよいものがあります。
「未精製だから加熱できない」と一括りにせず、それぞれの油の特徴や商品の表示を確認して使い分けましょう。
未精製油の3つの選び方
未精製油を購入するときは、「未精製」という言葉だけでなく、原料や製法、容器、保存方法なども確認してみましょう。

1.原料と製法を確認する
同じ種類の油でも、原料や搾油方法、精製の程度によって風味や特徴は異なります。
「コールドプレス(低温圧搾)」は、植物の種子や果実などを加熱せずに搾る方法です。
ただし、コールドプレスだから必ず高品質、未精製だから必ずコールドプレスというわけではありません。
商品に記載された原料や製法を確認し、自分が求める油を選びましょう。
2.容器や包装を確認する
油は光や空気、温度などの影響を受けて酸化が進みます。
特にα-リノレン酸を多く含む亜麻仁油やえごま油では、光を避けることが重要です。
遮光性のある瓶や容器、外箱など、光の影響を抑える工夫がされているかも選ぶ際のポイントになります。
3.保存方法と使い切れる量を確認する
油によって適した保存方法は異なります。
特に亜麻仁油やえごま油など酸化しやすい油では、開封後の冷蔵保存が指定されている商品もあります。
一度に大容量の商品を購入するよりも、メーカーが推奨する期間内に使い切れる容量を選ぶことも大切です。
まとめ
未精製油は、脱色や脱臭などの精製工程を行わない、または限定することで、原料となる植物の風味や色などを生かした油です。
亜麻仁油、えごま油、エキストラバージンオリーブオイルなど、原料によって脂肪酸組成や味わい、適した使い方は大きく異なります。
大切なのは、「未精製だから体によい」「精製油だからよくない」と単純に分けるのではなく、それぞれの油の特徴を知って用途に合わせて選ぶことです。
なかでも亜麻仁油は、n-3系脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含むことが大きな特徴です。そのまま料理にかけたり、つけたりするだけで取り入れられるため、普段の食事にも使いやすい油の一つです。

北海道産亜麻からつくる、亜麻公社の亜麻仁油
亜麻公社では、北海道・当別町で契約農家が大切に育てた亜麻の種子を使用し、亜麻仁油を製造しています。
原料の持つ風味を生かすため、脱色や脱臭などの精製は行わず、低温で圧搾。搾油後は低温で静置し、澄んだ上澄みを丁寧に取り分けてろ過しています。
亜麻仁油に豊富に含まれるn-3系脂肪酸のα-リノレン酸は、体内でつくることができず、食事から摂取する必要がある必須脂肪酸です。
また、酸化しやすい亜麻仁油の特性を考え、製造工程から保管、出荷まで低温管理を行い、お客様のお手元までクール便(冷蔵)でお届けしています。
北海道で育った亜麻からつくる未精製の亜麻仁油を、毎日の食卓に取り入れてみませんか。